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VLAN の概要

VLAN の概要

IBM Cloud® は、パブリック・ネットワークとプライベート・ネットワーク上のブロードキャスト・トラフィックを分離するために、仮想ローカル・エリア・ネットワーク (VLAN) を使用しています。

VLAN は、他のオファリングの注文を満たす目的で必要に応じて割り当てられます。 例えば、まだプレゼンスを築いていないデータ・センターにコンピュートを注文すると、自動的に VLAN を受け取ります。 その同じデータ・センターに (ネットワーク要件を指定せずに) 追加でコンピュートを注文すると、通常、そのコンピュートは前に割り当てられた VLAN 内に配置されます。 自動的に割り当てられたすべての VLAN も、それらを必要とするリソースがなくなると自動的に削除されます。

VLAN は、 IBM Cloud データ・センターで使用されるルーターに固有であり、データ・センターにはパブリック・ネットワークとプライベート・ネットワークの両方のための複数のルーターが含まれています。 そのため、1 つのデータ・センター内に複数の VLAN を割り当てることが可能です。 また、より複雑なネットワーク・トポロジーを構築するために VLAN を追加注文することもできます (通常は、Virtual Router Appliance と一緒に使用)。

IBM では、購入された VLAN のことをプレミアム VLAN と呼び、IBM Cloud によって自動的に管理される VLAN のことを自動 VLAN と呼んでいます。 VLAN の機能について詳しくは、VLAN についてを参照してください。

VLAN の管理

アカウントの VLAN を確認するには、以下の手順に従ってください。

  1. ブラウザーから、IBM Cloud コンソールを開き、アカウントにログインします。
  2. コンソールから、ナビゲーション・メニュー・アイコン ナビゲーション・メニュー・アイコン をクリックし、 「クラシック・インフラストラクチャー」 を選択します。
  3. **「ネットワーク」>「IP 管理」>「VLAN」**を選択します。

VLAN リストに、所有している VLAN に関する情報が表示されます。また、この画面から、各 VLAN および関連するデバイスまたはサブネットにアクセスできます。

ポッド選択とデータ・センター選択の違いについて

さまざまな要件や制約を満たせるように、VLAN を注文する場所を選択できるようになっています。 このセクションでは、状況に応じてどちらの場所を選択したほうがよいか、その理由をまとめます。

ポッドを指定して注文するという選択肢を選んだ場合は、VLAN を必要とする正確なポッド (およびルーター) を指定できます。 この選択肢は、VLAN を特定のポッドに存在させる明確な理由がある場合に使用してください。 例えば、既存のゲートウェイ・アプライアンスまたはマルチ VLAN ファイアウォールで VLAN を使用するなどの理由があります。 一般的に、大規模なデプロイメント・スキームの一部として VLAN を追加注文する場合は、VLAN を配置するポッドがわかっています。 その場合は、このオプションを選択してください。

データ・センターを指定して注文するという選択肢は、VLAN の場所があまり重要ではない場合に使用します。 この選択肢は、他のリソースをクラスター化する場所をシードしたい場合に最適です。 (サーバーを先に注文するのではなく) ネットワークを先にする戦略を取ったデプロイメントでは、この選択肢を使用して新しいデータ・センターにプレゼンスを築くのが最善の方法です。 要求した VLAN は選択したデータ・センター内の任意のポッドによって構築されます。この選択肢を選ぶ場合は、どのポッドが選択されるかについての想定はしないでください。

現在の自分の要件に合う限り、最も場所を限定しない選択肢を使用することをお勧めします。

複雑な注文

ポータルの注文操作では、1 回の注文で VLAN 構成を 1 つしか注文できません。 構成としては、希望するネットワーク、場所の選択、数量を指定します。 API を介して単一の注文で複数の VLAN 構成を注文できますが、各構成の数量は 1 に制限されます。 これは、提供される各 VLAN 構成が独立して実行されることを意味します。 そのため、各構成でデータ・センターを場所として選択した場合は、各 VLAN がそのデータ・センター内の別々のポッドに割り当てられる可能性があります。

容量に関する注意事項

選択した場所の容量制限のために VLAN を注文できないことがあります。 容量制限に達すると、その場所で VLAN を注文しようとしているすべてのユーザーに影響があります。これに対する手立てはありません。 可能であれば、別のデータ・センターに拠点を築き、VLAN スパンニングを利用することを検討してください。 場所に関する要件が柔軟な場合には、VLAN を注文するときに最も場所を限定しない選択肢を使用することをお勧めします。そうすれば、VLAN の割り当てを柔軟に行えるからです。 また、前に試した場所の VLAN 容量が後で使用できるようになる可能性もあります。

プレミアム VLAN の取り消し

プレミアム VLAN を削除する準備ができたら、アカウントの VLAN リストでその VLAN を見つけ、VLAN の「アクション」メニューの 「アクション」メニュー から 「VLAN のキャンセル」 をクリックします。

プレミアム VLAN は、他の製品によって使用されている場合はキャンセルできません。 以下のように使用していると、キャンセル操作がブロックされます。

  • サーバーが (VLAN にトランク接続しているのではなく) VLAN に直接属している。
  • VLAN 全体がファイアウォール製品で保護されている。 非専用のハードウェア・ファイアウォールなどは対象外です。

また、製品と機能では、VLAN を取り消すことはできても、削除することで影響を受けることがあります。 これには、Virtual Router Appliance によって保護されることも含まれます。 バイパスされるかどうかに関係なく、VLAN の関連付けは削除されます。