IBM MQ の概要
IBM MQ はエンタープライズ・グレードのメッセージング・ミドルウェア・サービスです。Point-to-Point モデルやパブリッシュ/サブスクライブ・モデルなどのセキュアなメッセージング機能を、非同期で実行されることもある個々のアプリケーションに提供します。
MQ は、25 年以上の実績を誇る効果的なメッセージング・ソリューションです。 この IBM MQ on Cloud サービスでは、IBM MQ をマネージド・オファリングとして使用できます。 アップグレードやパッチ適用などの多くの運用管理タスクは IBM が実施します。そのため、お客様は MQ とご使用のアプリケーションの統合に集中できます。
クラウド・サービスとしてだけではなく、IBM MQ は、お客様管理のさまざまなデプロイメント・フォーム・ファクターで使用できます。例えば、Linux や Windows などの多くのオペレーティング・システム用のソフトウェアが用意されています。 コンテナー化アプリケーションとして Kubernetes クラスター内で使用することも、MQ を実行するための専用ハードウェアである、いわゆる MQ アプライアンスとしても使用することもできます。 IBM z/OS メインフレームでも使用できます。
マネージド・サービス (IBM Cloud および Amazon Web Services (AWS) の両方で使用可能) により、MQ 環境の実行と保守の責務が大幅に軽減されます。 それらの責務には、以下が含まれます。
- オペレーティング・システムのパッチ適用
- IBM MQ のパッチ適用
- IBM MQ のアップグレード
- 可用性
- フェイルオーバー
MQ を使用する理由
毎分何千件ものトランザクションを処理するネットワークを構築する場合は、トランザクションが 1 件も失われないようにする必要があります。 サーバーが十分な速度で目的の数のトランザクションを処理できなければ、トランザクションが失われる可能性が高くなります。 MQ は、処理するトランザクションをメッセージ・キューに保管し、一度に 1 つずつ処理します。 これにより、トランザクションを一定の速度で処理することができます。つまり、需要が高いときに CPU を追加する必要がないことを意味します。 また、システムが突然停止しても、処理中のメッセージはメッセージ・キューに安全に保管されているので、失われることはありません。
IBM MQ は、さまざまなオペレーティング・システムおよび言語 (Java、Node.js、Golang など) と連携でき、任意のプログラミング言語やスクリプト言語から呼び出せる REST API 機能も備えています。 MQ は、必要なすべてのデータ変換を自動的に実行します。 MQ をシステムに組み込めば、セキュアな方法でメッセージを変換して送信するという複雑な処理に気をもむ必要がなくなります。暗号化と復号を含め、その処理のすべてを MQ が自動的に実行してくれるからです。
IBM MQ と他のメッセージング・ソリューションの違いや、その他のよくある質問については、こちらを参照してください。
MQ について
IBM MQ は、市場で入手できる最も強力なメッセージング・ソリューションです。アプリケーション間の通信とデータ共有を可能にします。拡張性が高く、広範なビジネス・ニーズに適用できます。IBM MQ がアプリケーション・シナリオにもたらすメリットについては、こちらを参照してください。
IBM Cloud でライト版のキュー・マネージャーを作成すれば無料で MQ を試すことができます。費用のかかるインフラストラクチャーのコストは不要です。 MQ on Cloud は使いやすさを念頭に開発されているため、専門知識がなくても使用できます。 キュー・マネージャーを IBM Cloud にデプロイする方法については、こちらを参照してください。
自分の知識を証明することに興味はありますか? MQ エキスパートになって、公式の IBM MQ 開発者バッジを手に入れて自分の知識を証明しましょう。いくつかのチュートリアルを実施して MQ の基礎をすべて習得できるだけでなく、MQ を利用して通信するアプリケーションを作成する方法をより詳しく知ることができます。
MQ on Cloud キュー・マネージャーの管理
MQ on Cloud では、Web ベースのバージョンの MQ コンソールを含め、従来の MQ 管理ツールをすべて使用できます。 コンソールの使用方法については、こちらを参照してください。
ローカルにインストールしたツールから MQ on Cloud を管理することもできます。 MQ エクスプローラーは、ローカルにインストールする Eclipse ベースの IBM MQ 管理ツールであり、任意のマシンにインストールできます。これはクライアント接続を使用して MQ on Cloud に接続します。Windows ベースと Linux ベースの両方の環境でサポートされます。
runmqsc コマンド・ライン・インターフェースを使用して MQ on Cloud キュー・マネージャーを管理することもできます。 この CLI を使用すると、一連の MQ コマンドを指定したスクリプトを作成して、さまざまなタスクを同時に実行できます。 これは MQ クライアント・バンドルの一部としてインストールでき、Windows および Linux で使用できます。 MQ エクスプローラーまたは CLI を使用してキュー・マネージャーを管理する方法について詳しくは、 こちらを参照してください。