ワイルドカード・レコードの処理
ワイルドカード DNS レコードは、特定の DNS ゾーン内に存在しないドメイン・ネームを突き合わせる際に役立ちます。 ワイルドカード・ドメイン名には、常にアスタリスク・ラベル (*
文字のみ) が含まれます。 ドメイン・ネームがワイルドカード・ドメイン・ネームと見なされるためには、アスタリスク・ラベルが最も低い (つまり最初の) ラベルでなければなりません。 その他の場所にあるアスタリスクは、ワイルドカードとして扱われません。
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ワイルドカード・レコード・フォーマット
<*>.<hostname.zone | zone>
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有効なワイルドカード・レコードの例
*.example.com 900 IN A 20.20.20.20
*.foo.example.com 900 MX mailserver.example.com
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無効なワイルドカード・レコードの例
foo.*.example.com 900 IN A 20.20.20.20
foo*.example.com 900 MX mailserver.example.com
*foo.example.com 900 IN A 1.2.3.4
ワイルドカード・レコードが機能する仕組み
ワイルドカード・データは、その他のリソース・レコードが Qname に一致しない場合にのみ使用します。 同様に、リソース・レコードが Qname と一致する場合でも、レコード・タイプが Qtype と一致しない場合は、ワイルドカード・データを使用しないでください。
例えば、名前 A
に対するタイプ www.example.com
の照会は、ワイルドカード *.example.com 900 IN A 20.20.20.20
を使用して実行します。
- 名前
www.example.com
のリソース・レコードがない場合は、ワイルドカード・レコードと一致します。 - ワイルドカードは、ドメインが存在しない場合にのみ一致します。
制限
- ゾーンに 5 つよりも多いワイルドカード・レコードを含めることはできません。
- ワイルドカード・レコードは、以下のレコード・タイプでのみ使用できます。
A
AAAA
CNAME
MX
- PTR レコードは、
A
やAAAA
タイプのワイルドカード・レコードではサポートされていません。 - DNS レコードのインポートでは、ワイルドカード・レコードはサポートされません。
- DNS ゾーン・ファイルのインポート時に競合が発生しないようにするために、インポートが完了するまで DNS レコードを作成したり削除したりしないでください。
- DNS ゾーン・ファイルをインポートするときは、競合を引き起こす可能性のある他のインポート操作が行われないようにしてください。
ワイルドカード DNS レコードの管理
ワイルドカード・レコードは、他のレコードと同じ方法で管理できます。 ワイルドカード・レコードの作成、読み取り、更新、および削除について詳しくは、DNS レコードの管理を参照してください。