サービス・エンドポイントまたは VLAN 接続の変更
クラスターの作成時に、最初にネットワークをセットアップした後、クラスター・マスターがアクセス可能なサービス・エンドポイントを変更したり、ワーカー・ノード用の VLAN 接続を変更したりできます。
このページの内容は、クラシック・クラスター専用です。 VPC クラスターについて詳しくは、 VPC クラスターのネットワーキング を参照してください。
プライベート・クラウド・サービス・エンドポイントのセットアップ
クラスターのプライベート・クラウド・サービス・エンドポイントを有効にします。
プライベート・クラウド・サービス・エンドポイントがあれば、Kubernetes マスターにプライベートからアクセスできます。 ワーカー・ノードと許可されたクラスター・ユーザーは、プライベート・ネットワーク経由で Kubernetes マスターと通信できます。 プライベート・クラウド・サービス・エンドポイントを有効にできるかどうかを判別するには、ワーカーとマスターおよびユーザーとマスターの間の通信を参照してください。 プライベート・クラウド・サービス・エンドポイントは、有効にした後は無効にできないことに注意してください。
VRF およびサービス・エンドポイントのアカウントを有効にする前に、プライベート・クラウド・サービス・エンドポイントのみを含むクラスターを作成しましたか? パブリック・クラウド・サービス・エンドポイントのセットアップを試行して、サポート Case が処理されてアカウントが更新されるまで、クラスターを使用できるようにします。
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ご使用の IBM Cloud インフラストラクチャー・アカウントで VRF を有効にします。 VRF が既に有効になっているかどうかを確認するには、
ibmcloud account show
コマンドを使用します。 -
プライベート・クラウド・サービス・エンドポイントを有効にします。
ibmcloud ks cluster master private-service-endpoint enable --cluster <cluster_name_or_ID>
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プライベート・クラウド・サービス・エンドポイントを使用するには、Kubernetes マスター API サーバーをリフレッシュします。 CLI のプロンプトに従うか、または以下のコマンドを手動で実行します。 マスターがリフレッシュされるまで数分かかることがあります。
ibmcloud ks cluster master refresh --cluster <cluster_name_or_ID>
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一度に使用不可にできるクラスター内のワーカー・ノードの最大数を制御する構成マップを作成します。 この構成マップによって、ワーカー・ノードを更新するときに、使用可能なワーカー・ノードに順番にアプリが再スケジュールされるので、アプリのダウン時間の発生を回避できます。
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クラスター内のすべてのワーカー・ノードを更新して、プライベート・クラウド・サービス・エンドポイント構成を反映させます。
update コマンドを発行することで、ワーカー・ノードが再ロードされてサービス・エンドポイント構成が反映されます。 ワーカーを更新できない場合は、手動でワーカー・ノードを再ロードする必要があります。 再ロードする場合は、一度に使用不可にできるワーカー・ノードの最大数を制御するために、ワーカー・ノードの閉鎖、排出、順番の管理を確実に行ってください。
ibmcloud ks worker update --cluster <cluster_name_or_ID> --worker <worker1,worker2>
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クラスターがファイアウォールの内側の環境にある場合:
- 許可されたクラスター・ユーザーに対して、
kubectl
コマンドの実行を許可し、プライベート・クラウド・サービス・エンドポイントを介してマスターにアクセスできるようにします。 - 使用する予定のインフラストラクチャー・リソースや IBM Cloud サービスのプライベート IP へのアウトバウンド・ネットワーク・トラフィックを許可します。
- 許可されたクラスター・ユーザーに対して、
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オプション: プライベート・クラウド・サービス・エンドポイントのみを使用するには、次のようにします。
パブリック・クラウド・サービス・エンドポイントのセットアップ
クラスターのパブリック・クラウド・サービス・エンドポイントを有効または無効にします。
パブリック・クラウド・サービス・エンドポイントがあれば、Kubernetes マスターにパブリックからアクセスできます。 ワーカー・ノードと許可されたクラスター・ユーザーは、パブリック・ネットワークを介して Kubernetes マスターと安全に通信できます。 詳しくは、ワーカーとマスターおよびユーザーとマスターの間の通信を参照してください。
パブリック・クラウド・サービス・エンドポイントを有効にする手順
パブリック・エンドポイントを無効にした場合は、後で再び有効にすることができます。
- パブリック・クラウド・サービス・エンドポイントを有効にします。
ibmcloud ks cluster master public-service-endpoint enable --cluster <cluster_name_or_ID>
- パブリック・クラウド・サービス・エンドポイントを使用するには、Kubernetes マスター API サーバーをリフレッシュします。 CLI のプロンプトに従うか、または以下のコマンドを手動で実行します。 マスターがリフレッシュされるまで数分かかることがあります。
ibmcloud ks cluster master refresh --cluster <cluster_name_or_ID>
- 一度に使用不可にできるクラスター内のワーカー・ノードの最大数を制御する構成マップを作成します。 この構成マップによって、ワーカー・ノードを更新するときに、使用可能なワーカー・ノードに順番にアプリが再スケジュールされるので、アプリのダウン時間の発生を回避できます。
- クラスター内のすべてのワーカー・ノードを更新して、パブリック・クラウド・サービス・エンドポイント構成を削除します。
update コマンドを発行することで、ワーカー・ノードが再ロードされてサービス・エンドポイント構成が反映されます。 ワーカーを更新できない場合は、ibmcloud ks worker update --cluster <cluster_name_or_ID> --worker <worker1,worker2>
ibmcloud ks worker reload
コマンドを使用してワーカー・ノードを手動で再ロードする必要があります。 再ロードする場合は、一度に使用不可にできるワーカー・ノードの最大数を制御するために、ワーカー・ノードの閉鎖、排出、順番の管理を確実に行ってください。
パブリック・クラウド・サービス・エンドポイントを無効にする手順
パブリック・クラウド・サービス・エンドポイントを無効にするには、まず、ワーカー・ノードが Kubernetes マスターと通信できるように、プライベート・クラウド・サービス・エンドポイントを有効にする必要があります。
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パブリック・クラウド・サービス・エンドポイントを無効にします。
ibmcloud ks cluster master public-service-endpoint disable --cluster <cluster_name_or_ID>
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パブリック・クラウド・サービス・エンドポイントを削除するには、CLI プロンプトに従うか、または以下のコマンドを手動で実行して、Kubernetes マスター API サーバーをリフレッシュします。 マスターがリフレッシュされるまで数分かかることがあります。
ibmcloud ks cluster master refresh --cluster <cluster_name_or_ID>
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一度に使用不可にできるクラスター内のワーカー・ノードの最大数を制御する構成マップを作成します。 この構成マップによって、ワーカー・ノードを更新するときに、使用可能なワーカー・ノードに順番にアプリが再スケジュールされるので、アプリのダウン時間の発生を回避できます。
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クラスター内のすべてのワーカー・ノードを更新して、パブリック・クラウド・サービス・エンドポイント構成を削除します。 update コマンドを発行することで、ワーカー・ノードが再ロードされてサービス・エンドポイント構成が反映されます。 ワーカーを更新できない場合は、
ibmcloud ks worker reload
コマンドを使用してワーカー・ノードを手動で再ロードする必要があります。 再ロードする場合は、一度に使用不可にできるワーカー・ノードの最大数を制御するために、ワーカー・ノードの閉鎖、排出、順番の管理を確実に行ってください。ibmcloud ks worker update --cluster <cluster_name_or_ID> --worker <worker1,worker2>
update コマンドを発行することで、ワーカー・ノードが再ロードされてサービス・エンドポイント構成が反映されます。 ワーカーを更新できない場合は、
ibmcloud ks worker reload
コマンドを使用してワーカー・ノードを手動で再ロードする必要があります。 再ロードする場合は、一度に使用不可にできるワーカー・ノードの最大数を制御するために、ワーカー・ノードの閉鎖、排出、順番の管理を確実に行ってください。
パブリック・クラウド・サービス・エンドポイントからプライベート・クラウド・サービス・エンドポイントへの切り替え
プライベート・クラウド・サービス・エンドポイントを有効化することによって、ワーカー・ノードがパブリック・ネットワークではなくプライベート・ネットワーク経由でマスターと通信できるようにします。
パブリック VLAN およびプライベート VLAN に接続しているすべてのクラスターは、デフォルトでは、パブリック・クラウド・サービス・エンドポイントを使用します。 ワーカー・ノードと許可されたクラスター・ユーザーは、パブリック・ネットワークを介して Kubernetes マスターと安全に通信できます。 ワーカー・ノードにパブリック・ネットワークではなくプライベート・ネットワーク経由で Kubernetes マスターと通信させるには、プライベート・クラウド・サービス・エンドポイントを有効にします。 その後に、任意でパブリック・クラウド・サービス・エンドポイントを無効にできます。
- プライベート・クラウド・サービス・エンドポイントを有効にし、パブリック・クラウド・サービス・エンドポイントも有効にしたままの場合、ワーカーは常にプライベート・ネットワーク経由でマスターと通信します。一方、ユーザーはパブリックとプライベートのどちらのネットワーク経由でもマスターと通信できます。
- プライベート・クラウド・サービス・エンドポイントを有効にし、パブリック・クラウド・サービス・エンドポイントを無効にした場合、ワーカーとユーザーはプライベート・ネットワーク経由でマスターと通信しなければなりません。
プライベート・クラウド・サービス・エンドポイントは、有効にした後は無効にできないことに注意してください。
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ご使用の IBM Cloud インフラストラクチャー・アカウントで VRF を有効にします。 VRF が既に有効になっているかどうかを確認するには、
ibmcloud account show
コマンドを使用します。 -
プライベート・クラウド・サービス・エンドポイントを有効にします。
ibmcloud ks cluster master private-service-endpoint enable --cluster <cluster_name_or_ID>
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プライベート・クラウド・サービス・エンドポイントを使用するには、CLI プロンプトに従うか、または以下のコマンドを手動で実行して、Kubernetes マスター API サーバーをリフレッシュします。 マスターがリフレッシュされるまで数分かかることがあります。
ibmcloud ks cluster master refresh --cluster <cluster_name_or_ID>
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一度に使用不可にできるクラスター内のワーカー・ノードの最大数を制御する構成マップを作成します。 この構成マップによって、ワーカー・ノードを更新するときに、使用可能なワーカー・ノードに順番にアプリが再スケジュールされるので、アプリのダウン時間の発生を回避できます。
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クラスター内のすべてのワーカー・ノードを更新して、プライベート・クラウド・サービス・エンドポイント構成を反映させます。
update コマンドを発行することで、ワーカー・ノードが再ロードされてサービス・エンドポイント構成が反映されます。 ワーカーを更新できない場合は、手動でワーカー・ノードを再ロードする必要があります。 再ロードする場合は、一度に使用不可にできるワーカー・ノードの最大数を制御するために、ワーカー・ノードの閉鎖、排出、順番の管理を確実に行ってください。
ibmcloud ks worker update --cluster <cluster_name_or_ID> --worker <worker1,worker2>
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オプション: プライベート・クラウド・サービス・エンドポイントのみを使用するには、次のようにします。
- パブリック・クラウド・サービス・エンドポイントを無効にします。
ibmcloud ks cluster master public-service-endpoint disable --cluster <cluster_name_or_ID>
- プライベート・クラウド・サービス・エンドポイント上のマスターへのアクセスをセットアップします。
- パブリック・クラウド・サービス・エンドポイントを無効にします。
ワーカー・ノードの VLAN 接続を変更する
クラスター作成時に、ワーカー・ノードをプライベート VLAN とパブリック VLAN に接続するか、それともプライベート VLAN にのみ接続するかを選択します。 ワーカー・ノードはワーカー・プールの一部であり、ワーカー・プールには、そのプールで将来のワーカー・ノードをプロビジョンするときに使用する VLAN などのネットワーク・メタデータが保管されます。 以下のようなケースでは、クラスターの VLAN 接続セットアップを後から変更しなければなりません。
- ゾーンのワーカー・プールの VLAN が不足してきたので、クラスター・ワーカー・ノード用に新しい VLAN をプロビジョンする必要がある。
- クラスターのワーカー・ノードがパブリック VLAN とプライベート VLAN の両方に接続しているが、プライベート専用クラスターに変更したい。
- プライベート専用クラスターであるが、パブリック VLAN に接続したエッジ・ノードのワーカー・プールなど、一部のワーカー・ノードでアプリをインターネットに公開したい。
代わりに、マスター対ワーカーの通信用のサービス・エンドポイントを変更できませんか? パブリック・サービス・エンドポイントと プライベート・サービス・エンドポイントをセットアップするトピックを確認してください。
VLAN からすべてのワーカーを削除すると、VLAN のゾーン内の Ingress ALB の IP アドレスが削除されます。
アカウントにログインします。 該当する場合は、適切なリソース・グループをターゲットにします。 クラスターのコンテキストを設定します。
ワーカー・ノードをプロビジョンするときにワーカー・プールが使用する VLAN を変更するには、以下の手順を実行します。
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クラスター内のワーカー・プールの名前をリストします。
ibmcloud ks worker-pool ls --cluster <cluster_name_or_ID>
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いずれかのワーカー・プールのゾーンを調べます。 出力中の**「Zones」**フィールドを探します。
ibmcloud ks worker-pool get --cluster <cluster_name_or_ID> --worker-pool <pool_name>
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前の手順で確認した各ゾーンについて、パブリック VLAN とプライベート VLAN が対応しているものがあるか確認します。
- 出力中の**「Type」**の下にリストされているパブリック VLAN とプライベート VLAN を確認します。
ibmcloud ks vlan ls --zone <zone>
- ゾーンのパブリック VLAN とプライベート VLAN が対応していることを確認します。 対応している VLAN は、Router のポッド ID が同じです。 この出力例では、Router のポッド ID は
01a
と01a
であり、一致しています。 どちらかのポッド ID が01a
で、もう一方が02a
であれば、これらのパブリック VLAN ID とプライベート VLAN ID をワーカー・プールに設定することはできません。ID Name Number Type Router Supports Virtual Workers 229xxxx 1234 private bcr01a.dal12 true 229xxxx 5678 public fcr01a.dal12 true
- ゾーンに新しいパブリックまたはプライベート VLAN を注文する必要がある場合は、IBM Cloud コンソールまたは以下のコマンドを使用して注文できます。 前の手順で示したように、プライベート VLAN とパブリック VLAN は、同じ Router のポッド ID
を持つ、対応した VLAN でなければならないことを忘れないでください。 新しいパブリック VLAN とプライベート VLAN をペアにする場合は、それらの VLAN が対応していなければなりません。
ibmcloud sl vlan create -t [public|private] -d <zone> -r <compatible_router>
- 対応している VLAN の ID をメモします。
- 出力中の**「Type」**の下にリストされているパブリック VLAN とプライベート VLAN を確認します。
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ゾーンごとに、新しい VLAN ネットワーク・メタデータをワーカー・プールにセットアップします。 ワーカー・プールを新規作成することも、既存のワーカー・プールを変更することもできます。
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ワーカープールを作成する: 新しいワーカープールを作成してワーカーノードを追加する を参照してください。
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既存のワーカー・プールを変更する: ゾーンごとに特定の VLAN を使用するようにワーカー・プールのネットワーク・メタデータを設定します。 プール内に既に作成されているワーカー・ノードは前の VLAN を使用し続けますが、プール内の新しいワーカー・ノードは、設定した新しい VLAN メタデータを使用します。
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パブリック VLAN とプライベート VLAN の両方を追加する例 (プライベートのみの環境からプライベートとパブリックの両方の環境に変更する場合など)
ibmcloud ks zone network-set --zone <zone> --cluster <cluster_name_or_ID> --worker-pool <pool_name> --private-vlan <private_vlan_id> --public-vlan <public_vlan_id>
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プライベート VLAN のみを追加する例 (VRF を有効にしたアカウントで複数のサービス・エンドポイントを使用している場合に、パブリックとプライベートの両方の VLAN からプライベートのみの VLAN に変更する場合など)
ibmcloud ks zone network-set --zone <zone> --cluster <cluster_name_or_ID> --worker-pool <pool_name> --private-vlan <private_vlan_id> --private-only
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プールのサイズを変更して、ワーカー・ノードをワーカー・プールに追加します。
ibmcloud ks worker-pool resize --cluster <cluster_name_or_ID> --worker-pool <pool_name> --size-per-zone <number_of_workers_per_zone>
前のネットワーク・メタデータを使用するワーカー・ノードを削除するには、ゾーンごとのワーカー数を変更して、前のゾーンごとのワーカー数の 2 倍になるようにします。 この手順の後半に、前のワーカー・ノードを閉鎖、排出、そして削除できます。
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出力で、適切な パブリック IP アドレスと プライベート IP アドレスを持つ新しいワーカー・ノードが作成されていることを確認します。 例えば、パブリックとプライベートの両方の VLAN からプライベートのみの VLAN にワーカー・プールを変更した場合は、新しいワーカー・ノードはプライベート IP のみを持ちます。 ワーカー・プールをプライベートのみの VLAN からパブリックとプライベートの両方の VLAN に変更した場合は、新しいワーカー・ノードはパブリック IP とプライベート IP の両方を持ちます。
ibmcloud ks worker ls --cluster <cluster_name_or_ID> --worker-pool <pool_name>
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オプション: 前のネットワーク・メタデータを使用しているワーカー・ノードをワーカー・プールから削除します。
- 前の手順の出力から、ワーカー・プールから削除するワーカー・ノードの ID をメモします。
- ワーカー・ノードを削除します。
ibmcloud ks worker rm --cluster <cluster_name_or_ID> --worker <worker_name_or_ID>
- ワーカー・ノードが削除されたことを確認します。
ibmcloud ks worker ls --cluster <cluster_name_or_ID> --worker-pool <pool_name>
- ワーカー・プールのバランスを再調整します。
ibmcloud ks worker-pool rebalance --cluster <cluster_name_or_ID> --worker-pool <pool_name>
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オプション: クラスター内の各ワーカー・プールについて、手順 2 から 7 までを繰り返すことができます。 これらの手順が完了すると、クラスター内のすべてのワーカー・ノードに新しい VLAN がセットアップされます。
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クラスター内のデフォルトの ALB は、古い VLAN のサブネットから IP アドレスを割り当てられているので、古い VLAN に結び付けられたままです。 VLAN 間で ALB を移動することはできません。代わりに、新しい VLAN 上に ALB を作成し、古い VLAN 上の ALB を無効にすることができます。
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オプション: 古い VLAN 上のサブネットが不要になった場合は、それらを削除できます。