IBM Cloud Docs
ファイルの処理

ファイルの処理

IBM® Cloud Shell ワークスペースにはホーム・ディレクトリーが含まれており、ここで Cloud Shell セッション内のファイルを一時的に処理できます。 UI を使用してワークスペースに一度に 1 つのファイルのアップロードやダウンロードを実行したり、コマンド・ライン・ツールを使用して一度に多数のファイルを処理したりできます。

開始前に

IBM Cloud コンソールでファイルのアップロードおよびダウンロードを有効にします。 ファイルのアップロードおよびダウンロードを有効にする方法について詳しくは、アカウントの Cloud Shell フィーチャーの有効化または無効化を参照してください。

一時ワークスペース・ストレージ

Cloud Shell ワークスペースには、個人のホーム・ディレクトリー /home/<user-name>を介してアクセスできる 500 MB の一時セキュア・ストレージが含まれています。 自分のワークスペース・ストレージにアクセスできるのは自分だけで、自分がアクセスするアカウントごと、または自分が IBM Cloud Shell で作業するリージョンごとに、自分のストレージも分離されています。

ワークスペース・ストレージはすべてのセッション間で共有されるので、別個のセッション・タブ内で同じファイルを処理できます。 このストレージは、ワークスペースがアクティブの間だけ持続します。 Cloud Shell でのアイドル状態が 1 時間を超えると、ファイルとデータは削除されます。 同様に、使用割り当て量に達したり Cloud Shell を再始動したりすると、Cloud Shell は閉じてデータが削除されます。 保存するファイルを変更した場合は、セッションの最後に必ずファイルをダウンロードしてください。

一時保存の容量制限に達すると、 Cloud Shell への接続が失われるという既知の問題があります。 この問題が発生した場合、接続を修復するには Cloud Shell を再起動するしかありませんが、そうするとすべてのファイルが削除されます。 IBM Cloud Shell で作業を行う際には、巨大なファイルのアップロードは避け、 Linux™ の標準コマンド( rm など)を使用して、使用していないファイルは削除してください。

データのバックアップ

ワークスペースのストレージは一時的なものであり、ファイルの主な保存場所として使用することを想定したものではありません。 業務上の重要データや機密データをワークスペース内に保管しないようにし、IBM Cloud Shell 外にファイルのバックアップを作成してください。 データに関する責任はお客様にあります。バックアップがあると、何らかの理由で障害やデータ損失が発生した場合に復旧するのに役立ちます。 ファイルを転送してバックアップを作成する方法について詳しくは、複数のファイルの転送を参照してください。

ファイルのアップロード

ホーム・ディレクトリーのルート・レベルにファイルをアップロードできます。 一度に 1 つのファイルだけをアップロードできます。

  1. IBM Cloud Shell メニュー・バーで、「アップロード」アイコン アップロード・アイコンをクリックします。
  2. アップロードするファイルを選択し、**「開く」**をクリックします。

ファイルがホーム・ディレクトリーにアップロードされます(例えば、/home/<user-name>/myFile.txt)。 Linux™ コマンドを実行することで、ファイルの移動やその他の操作を行うことができます。 例えば、以下のコマンドを実行して、アップロードした myFile.txt ファイルを myFolder サブディレクトリーに移動できます。

mv myFile.txt ./myFolder/

ファイルを移動することはできますが、ワークスペース内のすべてのファイルをホーム・ディレクトリー/home/<user-name>の下に保持するようにしてください。 このディレクトリー外にファイルを移動すると、Cloud Shell が閉じて、データが削除される可能性があります。

ファイルのダウンロード

ワークスペースからローカル・システムにファイルをダウンロードできます。 一度に 1 つのファイルだけをダウンロードできます。

  1. 標準的な Linux コマンドを使用して、コマンド・ラインからファイルへのパスを見つけます。

    例えば、現行ディレクトリー内のすべてのファイルとサブディレクトリーをリストできます。

    ls -R
    

    あるいは、ファイル名を検索することもできます。 以下のコマンドは、名前に myFile が含まれるファイルを検索します。

    find -iname *myFile*
    
  2. IBM Cloud Shell メニュー・バーで、「ダウンロード」アイコン ダウンロード・アイコンをクリックします。

  3. /myFolder/myFile.txt などの、ホーム・ディレクトリー内のファイルへのパスを入力します。 「続行」 をクリックします。

    ホーム・ディレクトリーのルート/home/<user-name>をファイル・パスに含めないでください。 ファイル・パスには大文字と小文字の区別があります。

  4. ブラウザーのプロンプトに従って、ファイルを開くかコンピューターに保存します。

複数のファイルの転送

Cloud Shell UI を使用すると、一度に 1 つのファイルだけをアップロードしたりダウンロードしたりできます。 多数のファイルを転送する必要がある場合、すべてを個別に移動すると、長時間かかる可能性があります。 代わりに、以下の方策で、ワークスペースと別のファイル・システムとの間でファイルを効率的に移動してください。

アーカイブを作成してファイルを移動する

ファイルを移動する前に、ファイルを .tar.tar.gz、または .zip などのアーカイブ・ファイルに結合して、すべてのファイルを一度に移動できるようにします。

例えば、IBM Cloud 管理スクリプトのフォルダーをアップロードするには、それらのスクリプトを myScripts.zip ファイルに圧縮して Cloud Shell にアップロードすることもできます。 その後、Cloud Shell セッション内で unzip myScripts.zip を実行してファイルを解凍できます。

ファイルをダウンロードしようとしている場合は、同じ作業を逆順に行うことができます。 例えば、Cloud Shell ワークスペース全体をバックアップするとします。 ホーム・ディレクトリーから、tar -cvf myTar.tar * を実行して .tar ファイルを作成する (Mac または Linux) か、zip -r myZip.zip * を実行して .zip ファイルを作成します (Mac または Windows)。 その後、アーカイブ・ファイルを Cloud Shell からダウンロードして、ローカル・システム上で解凍します。

Git リポジトリーから作業する

Git リポジトリー内のプロジェクトの場合、Cloud Shell UI を使用して SSH 鍵をアップロードし、Git リポジトリーに接続できるようにします。 SSH 鍵のローカル・コピーをバックアップとして保持してください。 その後、git clone を実行して、リポジトリーのファイルをすべて Cloud Shell ワークスペースに複製します。 さらに、Git リポジトリーに対して変更をコミットしてプッシュする際には、Cloud Shell 外のファイル・システムに変更が自動的にバックアップされます。